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王侯貴族とペルシャ絨毯|宮廷を彩った贅沢品

サファヴィー朝の宮廷でシャーが臣下と会談し、背景で職人が大型織機でペルシャ絨毯を織る様子と、欧州の宮殿で商人が王侯にペルシャ絨毯を献上し、テーブルや壁を豪華に彩るペルシャ絨毯が飾られた場面を描いた歴史画。
サファヴィー朝(16~18世紀のイラン王朝)の宮廷では、ペルシャ絨毯が単なる敷物を超えた威信の象徴とされていた。一方、欧州の王室や貴族もこの絢爛たる絨毯に高い文化的価値を見出し、競って収集した。

歴代のサファヴィー君主は各地に宮廷工房を設立し、最高品質の絨毯を織らせた。宮廷の庇護のもと織物芸術は16世紀に黄金期を迎え、多くの名品が生み出された。こうして織られた宮廷絨毯は金糸や絹糸も用いた緻密で華麗な意匠を誇り、美術工芸品として王権の威光を示した。宮廷の広間や謁見の場では壮麗な絨毯が敷かれて権威を演出し、モスクなど宗教施設に奉納される例もみられた。

サファヴィー朝の絨毯は外交贈答や東西交易を通じてヨーロッパにも伝来した。1603年、アッバース1世(サファヴィー朝のシャー)はヴェネツィア共和国の元首(ドージェ)に金銀糸入りの豪奢な絨毯を贈呈した。さらにポーランド王ジグムント3世は1602年、娘アンナの嫁入り道具として自国の紋章を織り込んだペルシャ絨毯を特注し、その記録が後にイラン製の証拠ともなった。

欧州の宮殿ではペルシャ絨毯が異国趣味あふれる高級調度品とみなされ、美術品同様に珍重された。室内では絨毯が床だけでなくテーブルや壁をも飾り、所有者の富と教養を示す象徴となっていた。ハプスブルク家でもサファヴィー宮廷製の大絨毯が離宮を彩った。この絨毯は「皇帝の絨毯」として現存している。