ギャッベには、大きく分けて手織りのものと、機械で作られたものがあります。見た目はよく似ていますが、実はその作り方や風合いには大きな違いがあります。
どちらも「ギャッベ」という名前で売られていることがありますが、手織りのギャッベには、職人の手仕事ならではの温かみや個性が詰まっていて、長く使うほどに味わいが増していく魅力があります。
偽物が出回る理由
最近はギャッベの人気が高まっていることもあり、機械で作られた絨毯を「ギャッベ」として販売するケースが増えてきました。
中には「一点物」と言いながら実は機械での大量生産だったりするものも。名前だけが広まり、本来のギャッベが持つ手仕事の価値や魅力がきちんと伝わっていないこともあるようです。
本物のギャッベに見られる特徴
- 裏側を見ると、結び目が少しずつ不ぞろいです。これは職人が一目ずつ手で結んでいるためで、整いすぎた機械織りとは異なります。
- 素材には手紡ぎの上質な羊毛が使われていて、太さに自然なムラがあります。触れるとやわらかさと同時に、しっかりとした弾力が感じられます。
- 厚みがありながらも硬すぎず、足を乗せたときにやさしく沈み込むような踏み心地です。
- 手織りのギャッベは色に自然なムラや深みがあります。
- 形や模様にわずかな歪みや左右非対称さが見られますが、これも手作業によるもの。機械では出せない、ひとつひとつの個性として楽しめます。