クムはイラン中央北部に位置するコム州の州都で、テヘランから約140km南にあります。イランで7番目に大きな都市であり、シーア派イスラム教の重要な聖地として、また学問の中心地としても知られています。クムはRūd-e Qom川のそばと塩の砂漠に隣接しており、夏は暑く乾燥し、冬は比較的寒い気候が特徴です。

過去10年間で人口は約95万7千人から120万人に増加し、経済的にも重要な役割を果たしています。石油とガスの流通の中心地であり、工業都市としての発展も進んでいます。多くの神学校や研究所があり、学問と宗教の面で重要な都市です。毎年約2000万人の巡礼者が訪れ、地元特産のお菓子「sohan」で有名です。

クムは高品質の絨毯で知られており、特にシルク製の絨毯は細かい織りと繊細なデザインで高く評価されています。1940年代後半から市場に出回り始めたこれらの絨毯は、多くの職人がカシャーン出身であり、そのデザインはカシャーンの絨毯に似ています。

有名な工房にはジャムシディ工房、エラミ工房、カゼミ工房、モハマディ工房、ジェッディ工房、ムサヴィ工房、マスミ工房などがあります。