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ギャッベの値段と相場【サイズ別】

ギャッベの相場は「サイズ・産地(織り手)・織りの細かさ」によって大きく変わります。見た目が似ているギャッベでも、背景を知ることで価格の理由が明確になり、納得して選べるようになります。ここでは専門店の視点から、価格の考え方と相場感を整理して解説します。

ギャッベの価格相場は何で決まるのか

ギャッベの価格は、単純に「高い・安い」で判断できるものではありません。基本となるのはサイズの大きさ誰がどこで織ったか、そして織りの細かさや素材です。

特に手織り絨毯であるギャッベは、1枚ごとに制作背景が異なります。そのため、価格には時間と手間、素材の質が正直に反映されます。

サイズ別に見るギャッベの価格帯

サイズは価格を左右する最も分かりやすい要素です。大きくなるほど使用する羊毛の量が増え、織り上げるまでの期間も長くなります。以下は一般的な市場相場と、当店(SATHI RUGS)での価格帯の比較です。

ミニサイズ

40角〜40×60cm

一般的な相場

2〜3万円

当店の価格

¥9,800〜

スモールサイズ

60×90cm前後 ― 玄関マットに

一般的な相場

8〜15万円

当店の価格

¥53,000〜85,000

ランナーサイズ

50×145cm前後 ― 廊下・キッチンに

一般的な相場

20〜40万円

当店の価格

¥98,000〜136,000

Mサイズ

100〜160cm前後 ― ソファ前に

一般的な相場

30〜70万円

当店の価格

¥180,000〜360,000

Lサイズ

150×200cm前後 ― リビングの主役に

一般的な相場

60〜150万円

当店の価格

¥360,000〜620,000

※ 当店の価格は在庫状況により変動します。最新の価格・在庫はギャッベ商品一覧をご確認ください。織りの細かさ(ファインなど)やデザインにより、同サイズでも価格差があります。

産地・部族による価格と品質の違い

ギャッベは主に南イランの遊牧民によって織られており、部族や生活環境によって織りの特徴が異なります。遊牧民が自分たちの生活の中で織るギャッベは、時間をかけて丁寧に作られるため価格が高くなる傾向があります。

遊牧民の暮らしから生まれたギャッベ

ギャッベは、イラン南西部のザグロス山脈周辺で暮らすカシュガイ族などの遊牧民が、家族の暮らしのために織ってきた毛足の長い手織り絨毯です。定住せず移動しながら暮らす遊牧民の生活に寄り添う道具として作られ、地面からの冷えを防ぎ、時には寝具としても使える厚みと弾力があります。実用性を第一にしながらも、織り手の感性によって自由な模様が生まれたことが、ギャッベならではの魅力につながっています。

親から子へ受け継がれる織りの技

ギャッベの織り方は、学校で学ぶものではありません。母から娘へ、日々の暮らしの中で自然と受け継がれていきます。嫁入り前に自分で織ったギャッベを持たせる風習もあり、上手に織れることは暮らしの技を身につけた証とされてきました。こうして受け継がれる技術と感性が、一本一本の糸に織り手の人生や家族の物語を宿らせています。

定住村で織られるギャッベとの違い

一方で、定住した村で織られるギャッベや市場向けの生産品は、品質を保ちながらも比較的価格が抑えられています。どちらが良い・悪いではなく、用途や予算に応じた選択が重要です。良質なギャッベを生産する工房や産地は限られており、同じサイズやデザインの再入手は難しく、一期一会の出会いとなることが多いのも特徴です。

織り密度と素材が価格に与える影響

織りの細かさを示すノット密度は、ギャッベの価値を判断する大切な指標です。結びが細かいほど模様の表現力が高まり、制作時間も長くなるため価格は上がります。

手紡ぎ羊毛と素材の質

ギャッベは良質な羊毛から作られます。特に油分が多く長い繊維を持つ羊毛は、耐久性と光沢に優れています。手紡ぎ羊毛は油分を多く含み、使い込むほど艶が増すため高評価です。コルクウールなど希少な部位の羊毛が使われている場合、さらに上質な一枚として扱われます。経糸が綿かウールかによっても、耐久性と価格に差が出ます。

草木染めの手間と希少性

ギャッベに使われる染料は草木染めが基本です。植物由来の天然染料を煮出し、乾燥を繰り返す方法で、色が定着するまで多くの工程が必要です。大量生産が難しいため、この手間と希少性が価格に反映されます。草木染めならではの深みのある色合いは、化学染料では再現できない魅力があります。

ギャッベの値段はなぜ高い? 5つの理由

ギャッベが高いのは「素材と染色の手間」「手織りの時間と技術」「輸入・流通コスト」「希少性」「一点物としての唯一性」という複数の要因が重なるためです。

1

制作にかかる膨大な時間

ギャッベ作りは、羊の毛を刈るところから、糸を紡ぎ、草木で染め、手で結びながら織り上げるまで、そのすべてを手作業で行います。小さなサイズでも数週間、大きなものでは数か月、場合によっては半年から一年以上かかることもあります。1平方メートルを織るのに数か月というのも珍しくありません。毎日少しずつ結びを重ね、間違えればほどいてやり直す——その積み重ねが、しっかりとした一枚のギャッベを形にしていきます。

2

手結び技法と熟練の技術

ギャッベは「手結び」という技法で一本ずつ糸を結んで模様を表現します。ノット密度が高いほど時間もかかり、より高度な技術が求められます。熟練の織り手は設計図を使わず、頭の中のイメージを直接織り込むこともあります。技術力の高い織り手は限られているため、人件費も価格を押し上げる要因となります。

3

素材と染色の手間

良質な羊毛と手紡ぎの糸、そして草木染め——いずれも手間とコストがかかる天然素材です。機械紡ぎや化学染料に比べて圧倒的に時間を要しますが、その分だけ仕上がりの肌触りや色の深みは格別です。

4

輸入・流通コスト

産地の山岳地帯から都市部に運び、洗浄や仕上げを行った後、輸出されます。その過程で輸送費や関税、検品費用が加わります。また、羊毛や草木染めの特性上、防虫や湿度管理などの保管コストもかかります。さらにギャッベは一点物が多いため、在庫リスクも販売価格に反映されます。

5

希少性と後継者不足

織り手の高齢化や後継者不足により、良質なギャッベの生産量は減少傾向にあります。機械織りのラグとは異なり、手織りのギャッベは一度に多くを作ることができません。模様には日々の風景や家族への思いが込められ、同じものは二つとありません。価格には、素材や技術だけでなく、織り手が費やした時間と手間、そしてその一枚に込められた唯一無二の物語が含まれています。

価格を抑えて良質なギャッベを選ぶ方法

少しでも手頃にギャッベを選びたい場合は、現地から直接買い付けを行っている専門店を検討するとよいでしょう。中間業者を通さないことで流通コストが抑えられ、品質に対して価格が落ち着いているケースが多く見られます。当店も産地から直接仕入れを行っているため、品質を保ちながらお求めやすい価格でご提供しています。

手織りギャッベが持つ価値と魅力

高密度で織られたギャッベや、織り手の個性が強く表れた図柄のものは流通量が少なく、希少価値が高いとされています。特に保存状態が良く、背景が明確な一点物は長期的な価値も期待できます。ギャッベは投資性のある「価値を維持する絨毯」としても注目されています。

日常使いの敷物としてだけでなく、暮らしの中で育てていく工芸品としての魅力がある点も、手織りギャッベが選ばれる理由です。