イスファハーンはイランの西部に位置する織物の中心地で、テヘランから南へ進むとシラーズに到達するルート上にあります。16世紀から18世紀にかけて、一時期イランの首都として栄えました。この時期のイスファハーンは、ロシアのサンクトペテルブルクと同じく、政治的・文化的な役割を果たしていました。イスファハーンの建築や歴史的遺産は、イスラム世界の中でも最も重要で、特にシェイクの都市、ルトファラー、シャーのモスク、チヒル シトゥン宮殿などが有名です。

1590年代から、イスファハーンは高品質のカーペット製造で知られています。サファヴィー朝時代には、絹製の「ポロネーズ」絨毯や赤を基調とした花柄の絨毯が特に注目されました。しかし、19世紀と20世紀初頭の一時期、イスファハーンのカーペットは「インド イスファハーン」として誤認されることが多かったです。イスファハーン織りのカーペットは、1930年代に再びブームとなり、高品質で複雑なデザインのものが多く生産されました。特にシャムサメダリオンのデザインは、イスファハーン織りの特徴として知られています。