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タブリーズの「アラ・ダグ・ラル」(カラフルな山々)の美しい風景

タブリーズ

種類:ペルシャ絨毯

場所:イラン北西部、アゼルバイジャン州の都市(旧ペルシャ)

ノット密度:1平方メートルあたり120,000 - 1,000,000ノット(約20~60ラージ)

特徴:高密度の結び目、代表的なヘラティ(マヒ)柄のほか、中央メダリオンや花柄モチーフなど多彩なデザイン

素材:高品質なウール(コルクウール)、シルク混

タブリーズ産のペルシャ絨毯は、イラン北西部アゼルバイジャン地方の都市タブリーズで織られる高級手織り絨毯です。その緻密な織りと美しいデザインにより世界的に高く評価されており、ペルシャ絨毯の五大産地の一つとして知られています。タブリーズは古くから絨毯織りの中心地として発展し、現在では世界工芸評議会(WCC)によって「世界絨毯織り都市」に選ばれるほどの名声を誇ります。

 

代表的なデザイン

タブリーズ産絨毯には実に多様な文様モチーフが用いられますが、特に代表的なものを挙げると次のようになります。

ヘラティ(マヒ)柄 – 菱形に連なる小花模様と、その周囲を囲むように配置された4枚の葉が特徴の連続文様です。一見すると葉の部分が魚のようにも見えることから、ペルシア語で魚を意味する「マヒ」とも呼ばれます。タブリーズはこのマヒ柄の絨毯で特に有名で、細かなヘラティ模様を敷き詰めたデザインはリーズ・マヒ(小さな魚)と称されます 。

ペルシャ絨毯 マヒ柄

メダリオン(ラチャック・トランジ) – 絨毯中央に大きな円形または多角形のメダリオン(トランジ)を配し、四隅にその一部を写したようなラチャック文様を置くスタイルです。ペルシャ絨毯の典型とも言える伝統的構図で、タブリーズでも古くから愛好されています。

 

自然や植物を題材にしたモチーフ – 花瓶に活けた花々を描いた花瓶柄や、生命の樹(ツリー・オブ・ライフ)を中心に据えたデザイン、四季折々の庭園風景を表現した楽園の園(天国の庭園)など、自然をテーマにした図案も多く見られます。

 

ペイズリー(ボテ)柄 – 松毬(松かさ)や炎の滴のようにも形容されるペイズリー模様(ボテ)は、ゾロアスター教の聖なる生命の象徴とされ、ペルシャの伝統文様として広く見られます。タブリーズでは特に近現代のデザインでこのペイズリーが取り入れられる例が増えており、背景に整然と散りばめたりボーダー(縁取り)部分の装飾に用いられたりします 。

 

以上の他にも、タブリーズ地方にはモストフィやミナ・ハニー(円形の花を連続配置した文様)など独自の名前が付いた伝統模様が数多く伝わっています。このような豊富なデザインの引き出しを持つ点も、タブリーズ産絨毯が「デザインの宝庫」と称されるゆえんです。

 

タブリーズの場所と歴史的背景

タブリーズ市はイラン北西部、コーカサス山脈の南側に位置する標高約1,360mの高原都市です。古くから東西交易の要衝にあり、その歴史はサーサーン朝時代(3世紀頃)にまで遡ります。14世紀にはモンゴル系イル・ハン国の首都ともなり、19世紀にはイランの商業の中心地として繁栄しました。こうした歴史的背景の下、タブリーズはペルシャ絨毯織りの伝統工芸が花開く土壌を育んできたのです。

絨毯織りの技術において、タブリーズはペルシャ随一の長い伝統を持つ土地の一つです。その芸術は12~16世紀のサファヴィー朝時代に最盛期を迎え、当時タブリーズの王侯貴族の工房では数多くの傑作絨毯が織られました。

19世紀後半になると、一時衰退していたペルシャ絨毯産業がタブリーズの商人たちの尽力により復興します。欧米市場の需要に応えるため、タブリーズでは他地域に先駆けて新しいデザインや色使いを積極的に導入しました 。その結果、カシャーンやケルマン、ハマダンなどイラン各地の絨毯産地も刺激を受けて再興し、ペルシャ絨毯は世界的な輸出産業として発展していきました 。タブリーズは常にその先頭に立ち、伝統工芸に革新をもたらした都市なのです。

 

ノット密度

ペルシャ絨毯の品質を語る上で重要な指標となるのが、織りの細かさを示すノット密度(結び目の密度)です。タブリーズ産の絨毯はこのノット密度が総じて高く、非常に緻密に織られていることが特徴です。

タブリーズでは伝統的に「ラージ(Raj)」と呼ばれる単位で織りの細かさを表し、7cmの幅あたりの結び目の数をカウントします。一般的なタブリーズ絨毯は約30ラージ(低~中品質)程度から始まり、上質なものでは50~70ラージ、最高級品ともなると約110ラージに達します。例えば30ラージは1平方メートルあたりおよそ約25~30万ノット、110ラージでは1平方メートルに数百万もの結び目が打ち込まれる計算です。

このように結び目の数が多いほど細密な模様表現が可能となり、そのまま品質の高さを示す指標とみなされます。

タブリーズ絨毯のノット密度はペルシャ絨毯の中でも群を抜いており、シンプルなデザインの一枚でさえ1平方メートルあたり約40万ノットにも達します。他産地の絨毯と比べても非常に高密度であり、それだけ緻密で丁寧に織られているということです。

タブリーズ産を含むイラン北西部アゼルバイジャン地方の絨毯には、結び方としてトルコ結び(左右対称の二重結び)が用いられるのも特徴です。トルコ結びは糸をしっかりと結び留めることができ、摩耗に強いとされる結び方です。高いノット密度と相まって、タブリーズ絨毯は非常に目が詰まって丈夫な織り地となっています。

 

使用される素材

タブリーズ産ペルシャ絨毯には、主にウール(羊毛)、シルク(絹)、コットン(綿)といった天然素材が用いられます。それぞれの素材には特徴があり、絨毯の品質や風合いに影響を与えます。

ウール(羊毛) – タブリーズ絨毯の主体となる素材です。特にタブリーズでは、子羊から採取される柔らかな上質羊毛である「コルクウール」が用いられることが多く、そのおかげで非常に細かい織りとしなやかな肌触りが実現します。ウールは耐久性が高く弾力性にも優れるため、日常的に踏まれる床敷きとして絨毯を使ってもへたりにくい利点があります。また染色した際に発色がよく、美しい天然色の風合いを長期間保つことができます。タブリーズの職人は厳選した高品質ウール糸を用いることで、複雑な模様の細部まで表現しつつ、しっかりとした厚みと暖かみのある絨毯に仕上げています。

 

シルク(絹) – シルクは光沢と滑らかさを備えた高級素材で、タブリーズ産絨毯でも部分的または全面的に使用されます。多くの場合、絨毯の細部のアクセントとしてシルク糸が使われます。例えば花模様の輪郭や、ハイライトとなる部分に白や淡色のシルクを織り込むことで、ウール部分との光沢の差異が生まれ模様が浮き立つような効果が得られます。特に精緻な作品ではウールとシルクの混紡だけでなく、経糸・緯糸(たて糸・よこ糸)にもシルクを用いて絨毯全体を絹糸だけで織り上げたものも存在します。

 

コットン(綿) – 木綿糸は主に絨毯の経糸および緯糸(基礎となる縦糸・横糸)に使われます。タブリーズを含む都市部産地のペルシャ絨毯では、経糸に頑丈な綿糸を用いるのが一般的で、絨毯の耐久性と形状安定性を高めています 。綿の経糸は張力に強く伸び縮みしにくいため、高密度の結び目を支える土台として最適です。また綿は湿度や温度変化にも比較的強いため、長年使用しても絨毯の寸法が安定し、歪みにくい利点があります。タブリーズ産の絨毯でも、大型のものや実用的な敷物として作られるものの多くは綿の経糸・緯糸を使用して織られています。

 

 

タブリーズ産ペルシャ絨毯は、素材と織りの項で述べた通り高品質のウールや綿による堅牢な構造と高い結び目密度のおかげで、非常に耐久性・実用性が高いことが挙げられます。

結び目がぎっしりと詰まったタブリーズ絨毯は摩耗しにくく、毎日人が行き交うリビングルームや玄関などに敷いても長年にわたり美しさを保ちます。実際、適切に手入れされたタブリーズ絨毯は世代を超えて受け継がれるほど丈夫で、「一生もの」のインテリア投資といえるでしょう。床暖房のない時代から伝わる羊毛の絨毯は冬は保温性があり暖かく、夏は湿気を調整してくれるため、一年を通して快適な床敷きとして機能します。汚れにも強く、もし汚れても適切なクリーニングで蘇るため、日常使いに十分耐え得る敷物です。

タブリーズの「アラ・ダグ・ラル」(カラフルな山々)の美しい風景

「アラ・ダグ・ラル」(カラフルな山々)

イラン、タブリーズのブルーモスク。タブリーズはペルシャ絨毯の有名な産地です。

ブルーモスク


ペルシャ絨毯の五大産地

クム産のペルシャ絨毯

クム

高品質な天然シルクを使用したペルシャ絨毯で有名です。

ナイン産のペルシャ絨毯

ナイン

ベージュやクリーム色などの落ち着いた色調が多く見られます。

タブリーズ産のペルシャ絨毯

タブリーズ

耐久性が高く、マヒ柄など緻密なデザインが特徴的です。

カシャーン産のペルシャ絨毯

カシャーン

イランの歴史的都市で、伝統的な絨毯の製作で知られています。

イスファハン産のペルシャ絨毯

イスファハン

モスクの中から天井を見上げたようなデザインが多いです。