タブリーズ
種類:ペルシャ絨毯
場所:イラン北部(旧ペルシャ)
ノット密度:1平方メートルあたり120,000 - 1,000,000ノット
特徴:高密度の結び目、中央にメダリオンと花柄のパターン
パイル:高品質なウール
タブリーズはイラン北西部に位置し、首都テヘランから西に約600km離れた、人口約140万人の大都市です。この都市は、かつてシルクロードの代替ルートとして重要な貿易拠点であり、イラン最大の少数民族であるアザリ人が住むアゼルバイジャン州の州都です。アザリ人はトルコ語に近いアゼリ語を話し、タブリーズにはブルーモスク(ゴイ・マスク)やタブリーズのバザール(ユネスコ世界遺産)といった観光名所が点在しています。
タブリーズのペルシャ絨毯の特徴
タブリーズの絨毯は、高品質で知られており、短いパイルを持つことが多いです。絨毯のデザインは、中央にメダリオンを配置し、その周囲にアラベスクやしだれ柳、糸杉などの自然のモチーフが施されています。また、春、夏、秋、冬の四季の風景や古代の宮殿、遺跡、ペルシャ詩人の姿なども人気のデザインとなっています。特に「マヒ柄」と呼ばれる魚を模した模様が特徴的で、細かいディテールと繊細なデザインが特徴です。
マヒ柄の詳細
マヒ柄(マヒ・フィシュ)は、魚のうろこ模様や魚の形をモチーフにしたデザインで、ペルシャ絨毯の中でも特に有名なパターンの一つです。このデザインはタブリーズ絨毯の伝統的な要素の一つであり、緻密で繊細な模様が絨毯全体にわたって織り込まれています。ペルシャ文化において魚は幸運や繁栄を象徴するため、マヒ柄はしばしば絨毯の主要なモチーフとして使用されます。