ラジャビアン工房
ラジャビヤーン工房は、1933年に故ハジ・ヤドゥッラー・ラジャビヤーン氏によって設立されました。現在は二代目のアボルファズル・ラジャビヤーン氏が工房を運営しています。アボルファズル氏は父親から工房を引き継ぎ、ペルシャ絨毯の制作と輸出において重要な役割を果たしています。 この工房は、特にクム産のシルク絨毯で名高いです。ラジャビヤーン工房の絨毯は、自然染料を用いた手染めと手織りによる精緻な仕上がりが特徴です。絨毯には非常に細かいディテールと豊かな色彩が施され、伝統的なペルシャのデザインが多く取り入れられています。特に、草木染めの糸を使用した高品質な絨毯が生み出されています。 デザインには、風景画や伝統的なペルシャの花柄、宗教的な場面など、多様なモチーフが見られます。例えば、川で泳ぐ鴨や空を飛ぶ鳥、川岸の花や木々などが描かれた絨毯があります。 絨毯の上部または下部には、ペルシャ語(ファルシ語)で「Rajabian Abolfazl」と署名されており、これが証明となっています。このサインは、ペルシャ語で「راجبیان ابوالفضل」と記載され、絨毯の装飾枠(カートゥーシュ)内に配されています。 ラジャビヤーン工房の絨毯は、その卓越した品質と長い歴史、そして伝統を誇ります。多くの場合、世代を超えて受け継がれる価値ある芸術品として認められています。