ギャッベとペルシャ絨毯・キリムの違い
ギャッベは厚手ウールの素朴なパイル織り、ペルシャ絨毯は高密度で精緻なパイル織りの総称、キリムは毛足のない平織りラグです。見た目だけでなく、素材・織り方・デザイン・価格帯に明確な違いがあります。 素材の違い ギャッベは手紡ぎのウールが中心で、草木染めによる天然の発色が特徴です。 ペルシャ絨毯はウールのほか、シルクを使った高級品もあります。 キリムはウール主体で軽量に仕上げられることが一般的です。 織り方の違い ギャッベとペルシャ絨毯はいずれも「結び織り」でパイル(毛足)を作ります。 ペルシャ絨毯は高密度で緻密な結びが特徴で、細やかな模様を表現できます。 ギャッベは太い糸でざっくりと織り、ふっくらとした厚みと柔らかさを持ちます。 一方、キリムは「平織り」でパイルがなく、軽くて折り畳みやすいのが特長です。 デザインの違い ギャッベは鹿や生命の木など、遊牧民の暮らしを反映した素朴なモチーフが多いです。余白を活かした幾何学的構成も魅力です。 ペルシャ絨毯は花唐草やメダリオン文様など、左右対称で精緻な曲線模様が主流です。都市工房ごとに洗練されたデザインが存在します。 キリムは縞や菱形など直線的な幾何学模様が多く、リバーシブルで使える点も人気です。 価格・耐久性の違い ペルシャ絨毯は素材や結びの細かさで価格が大きく変動します。シルク製や名工房の作品は高額です。 ギャッベは厚手で耐久性が高く、普段使いに適しています。価格はサイズと織りの細かさで変わります。 キリムは比較的手頃で、軽さや扱いやすさが利点です。日常のインテリアにも取り入れやすい存在です。 まとめ ギャッベ:厚手ウール・素朴・草木染め・丈夫 ペルシャ絨毯:高密度・精緻・高級感・工房文化 キリム:薄手・平織り・軽量・幾何学模様 選ぶ際は、ライフスタイルやインテリアの雰囲気に合わせることが大切です。ギャッベの基本知識は「ギャッベとは?」をご覧ください。また、自分に合うラグ選びのポイントは「ギャッベの選び方」も参考になります。